2006年05月03日

シャガールの絵の中で遊ぶ

La MarieeLa Mariee

「ジャガールが絵を描くとき、目覚めているのか、眠っているのかはっきりとしない。彼の頭のなかには、きっと天使がいるのだろう」
と、ピカソは語っている。

眠りの世界は繋がっているともいう。
そこに時空の隔たりはない。
シャガールは1985年に他界しているが、この絵画の中に入っていけば、シャガールの世界がいまも存在しているはずである。

詩人アポリネールは、シガールの世界をシュルレエル(超現実)と呼んだ。
シャガールといっしょに空を浮遊して、夢の世界で遊ぶのが楽しい。
posted by アートジョーカー at 15:34| Comment(0) | Marc Chagall | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月01日

異世界の浮遊感、シャガール

Three CandlesThree Candles

「三本のろうそく」は、大変な時代の中で描かれた。完成までに二年が費やされた。
1940年、フランスにいたシャガールには、ナチス・ドイツの影が迫っていた。
マルセイユで逮捕され、強制収容所送りとなるところを、アメリカ合衆国に助けられた。
春、家族とともにアメリカへ旅立つ。

同胞たちは次々に収容所送りにされていた。
三本のキャンドルのモチーフは、死のイメージであるともいわれる。
現実の恐怖が入り交じったシャガールの幻想世界は、メランコリックな色調に満ち、さらに不思議な浮遊感を得ている。
凝視していると、精神が奇妙にぶれ始め、絵の向こうの異次元世界へと誘い込まれそうである。

「三本のろうそく」1938-1940年
posted by アートジョーカー at 16:09| Comment(0) | Marc Chagall | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月28日

シャガールの「誕生日」

Birthday

体が宙をさまようほど、楽しくうれしい誕生日を経験したことがあるだろうか。

1914年、シャガールはベルリンで個展を開いたあと、生まれ故郷のヴィテブスクへ帰る。
そこで第一次世界大戦が始まった。サントペテルブルクで軍務につくことになる。
翌年、ベラ・ローゼンフェルトと結婚。
「誕生日」はその頃に描いた作品で、宙を舞うようなふたりはもちろん、外の景色も、部屋の調度も、すべてが明るく楽しく踊っているようである。

芸術家にとってベラとの新生活は、戦争の重力すら感じさせないほど幸福に満ちたものだったのかもしれない。
それにしても、床一面の赤い色が、とてもコケティッシュである。

Birthday,1915,Marc Chagall
posted by アートジョーカー at 16:56| Comment(0) | Marc Chagall | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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