2006年03月29日

「あぶな絵」とクリムト

Donna Con VentaglioDonna Con Ventaglio

たとえばモネも、妻カミーユの着物姿を描いているが、こういう艶めいたものではなく、表情もポーズも、ちょっとおどけた感じである。

19世紀後半から活動を始めた、ヨーロッパの芸術家の多くがそうであったように、クリムトにも、ジャポニズムの濃い影響がみられる。クリムトの場合は、とくに浮世絵版画の中の「あぶな絵」に惹かれ、そのコレクションを保有していたという。「あぶな絵」とは、男女の交合をあからさまに描く春画のたぐいだが、そこには「享保の改革」による禁制への考慮がみられるものである。



posted by アートジョーカー at 19:21| Comment(0) | Gustav Klimt | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月28日

自分よりも女に興味、クリムト

官能と寓意の画家。
クリムトは1862年、オーストリアに生まれた。
ウィーンの工芸学校に学び、卒業後は弟のエルンストらと芸術家カンパニーを設立。劇場装飾、壁画制作などの仕事を始める。のちに古典的芸術からの分離を宣言し、「ウィーン分離派」を結成。派の領袖として活動するが、1905年には分離派とも決別、総合芸術を標榜する自分たちの立場を明確にした。

クリムトには自画像がない。自分は描く対象ではない。
芸術家としてのクリムトは、自分よりも、たとえば女に興味を持った。
女の背中とは、なんと艶めいているものなのか。
恍惚とした表情が咲かせる、花ある君と思いけり。

Sea Serpents IV (detail)


Sea Serpents IV (detail)
posted by アートジョーカー at 19:54| Comment(0) | Gustav Klimt | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月27日

黄金の官能、クリムトの接吻

The Kiss


これは、世界一有名な接吻の絵だといわれる。

接吻とは、もっとも激しい性のいとなみなのかもしれない。
身も世もなく合体してしまったふたりは、ひとつの官能的な肉塊となり、足下に宝石を溢れさせながら、全身から黄金の光を発散している。
しかし、崖っぷちのような場所で抱き合っているため、どこか危険なイメージもある。

男の衣裳には長方形の、女の衣裳には円形の、意味ありげな模様が散らされている。
それぞれ、男と女を象徴する形であるらしい。

「接吻」は、クリムトがウイーン分離派から決別したのちに開かれたクンストシャウ(国際美術展)に出品された。
煌びやかな官能に満ちたクリムトの装飾世界は「黄金様式」と呼ばれる。
日本の金屏風を彷彿とさせる雰囲気がある。
ビザンチン様式のモザイク画の影響を受けたともいわれる。

グスタフ・クリムト「接吻」 1908年頃
posted by アートジョーカー at 19:54| Comment(0) | Gustav Klimt | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。