2006年05月04日

オノレ・ドーミエの風刺

Crispin and Scapin

Daumier, Honore

リンカーンは「40歳を過ぎたら自分の顔に責任を持て」といっている。
精神の醜さは、歳をとるごとに年輪のように積み重なっていく。徐々に顔に出てくる。くちびるは奇妙に歪み、目の奥が濁ってきて、立派な悪党面が出来上がるのだ。
詰まるところ、人間にとって持って生まれた造形上の美醜などたいした問題ではない。精神の美醜のほうが問題になる。

ドーミエは、19世紀半ばのパリで活動した風刺画家である。
著名人や権力者たちを遠慮会釈なく風刺し、人気を得ていた。
1831年、新聞にルイ・フィリップ王の治世を風刺する石版画「ガルガンチュア」を発表。
これにより、6ヶ月間投獄された。

上の絵は「クリスパンとスカパン」1860年頃。
モリエールの喜劇「スカパンの悪巧み」を題材にしている。
左の男がスカパンで、仲間のクリスパンとひそひそ話をするシーンを切り取ったもの。

絵画の力は強い。時にペンよりも強いかもしれない。
論理ではなくイメージで表現するため、人々の感情に直接響いてくる。
posted by アートジョーカー at 16:32| Comment(0) | Others | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする