Portrait of the Princesse De Broglieニューヨークのメトロポリタン美術館(MET)は、世界最大の資金力を持つといわれる。
その秘密はドーネーション方式(寄付)にあるらしい。
美術館は、コレクションに加えたい絵が市場に出ると、まず財力を持つ人に呼びかけて絵を購入してもらう。その作品を、美術館にそのまま寄贈してもうらうという仕組みである。
寄贈者の支払った購入金額は、すべて納税の際に控除される。
METは、ドーネーション方式によって世界有数のコレクションを築き上げてきたという。
展示される絵画の解説プレートには、寄贈者の名が記される。
ロックフェラーやモルガンといった、世界的な富豪たちの名もある。
そうした寄贈美術品のなかで、「ロバート・レーマン・コレクション」には、特別の展示室が設けられている。
銀行家のロバート・レーマンは、ルネサンス期から近代絵画までの美術品を幅広く蒐集したコレクターで、レンブラント、エル・グレコ、ゴヤ、ルノワールなどを含む約3,000点の作品が氏の死後に寄贈された。特別展示室はレーマン家の居間を再現したといわれる。
「ブロリ公妃」の肖像画もレーマン・コレクションのひとつである。
ドミニック・アングルが新古典派として円熟期に入った、1851年に描き始めたといわれる。
公妃は28歳の頃だったらしい。
サテン地のドレスのあざやかな青色がいい。
知的で美しい公妃も、金の椅子も、白いショールも、すべてがこの青のためにあるような気がした。
絵画のモチーフよりも、絵画の中に表現された色そのものに気持ちを揺さぶられることがある。
「ブロリ公妃」1851-1853年制作
ジャン=オーギュスト=ドミニック・アングル Dominique Ingres
1780-1867年,フランス
The Art Impression

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