2006年03月02日

光の幻術師、モネの睡蓮

モネは、もっとも印象派らしい画家といわれる。
移りゆく、そのときどきの印象を描くから、モチーフはたったひとつであってもいい。

たとえば「睡蓮」。モネは200点以上の「睡蓮」描いている。
他のひとにはひとつのモチーフであっても、
モネにとっては、いくら描いても描ききれない、ゆたかな画題となった。
季節、天気、あるいは一日の時間の流れのなかで、ゆっくりと表情を変える「睡蓮」のある光景。
モネには、このうえなくたのしく、感動の深いものだったにちがいない。

光の幻術のように変化する画面。
100年の時空を超えて、ヨーロッパの光があふれだしてきそうである。

Waterlilies: Morning, 1914-18 (left section)

Waterlilies: Morning, 1914-18 (centre right section)

Waterlilies: Two Weeping Willows, left section, 1914-18
Waterlilies
posted by アートジョーカー at 15:49| Comment(0) | Claude Monet | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

モネの「ひなげし」

草の緑が濃く、花色が多彩な『ひなげし』は、虞美人草ともよばれる。花は春に咲く。

「書を捨て町に出よう」といったのは寺山修司だが、印象派の画家たちは、暗いアトリエをでて、光あふれる自然のなかへ向かった。
印象派のキャンバスは、抱えてそとにでるから、それ以前の画家たちのものよりちいさい。

自然のなかでは、風景がこくこくと変わる。
光、影、風、匂い、そのときどきのインプレッションを捉えるため、速く描かかなければならない。
いきおい、作品数もおおくなる。

ひなげしの花咲く野に、「ふた組」の妻カミーユと息子のジャンがいる。
遠くにいる妻たちと、近くにいる妻たちである。

モネは、ふたりが歩いてくる「時間」の印象も描いた。

Poppies


Poppies
posted by アートジョーカー at 12:15| Comment(0) | Claude Monet | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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