2006年05月05日

ピカソの恋人ドラ・マール

Portrait of Dora Maar, 1937 Portrait de Dora Maar

Pablo Picasso,Portrait of Dora Maar

5月の2〜3日に行われたサザビーズのオークションで、ピカソの「ドラ・マールと猫」(1941年)が約108億円で落札されたようだ。
ドラ・マールはピカソの助手をつとめた女性で愛人でもあった。ピカソがドラ・マールと男女の関係になったとき、もうひとりの女性マリー・テレーズ・ワルテルは妊娠中だったらしい。ピカソが50代半ば頃の話。

ドラ・マールはピカソの写真をたくさん撮っている。ピカソはドラ・マールの肖像をたくさん描いている。もっとも有名なのは「泣く女」だろう。
ドラ・マールは「泣く女」のモデルだった。キュビズムの極致のような作品で、女の悲しみが爆発したような凄まじいエネルギーを発散する絵である。

残念ながら「ドラ・マールと猫」「泣く女」の写真が提供元にない。
上のふたつの絵もピカソによるドラ・マールの肖像画。
左は1937年頃の作品で、横を向いた彼女と正面を向いた彼女が同時に描かれている。ちょっとすました感じで、可愛らしい雰囲気。右の方は茫洋としてせつなげで、どこかローランサン風でもある。
posted by アートジョーカー at 15:22| Comment(1) | Pablo Picasso2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月05日

セザンヌするピカソ

セザンヌは、自然や静物という対象を、円筒、円錐、球体といった単純な幾何学的フォルムとしてとらえることを主張した。
絵も描いたが、理屈もこねた。
これを、ヘタだといわれないための、理論武装だというひともいる。

セザンヌの影響をうけたブラックとピカソがこれを発展させた。
対象をいったん幾何学的形態としてバラバラに分解し、のちに自在に再構成することによって、人間の脳が見せるまやかしから解放された。
いっさいの自由を得たのである。

Enamel Saucepan

Enamel Saucepan
posted by アートジョーカー at 13:33| Comment(0) | Pablo Picasso2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月04日

ピカソの遺伝子たち

こんにちでは、漫画やイラストレーションにおいて、べつに驚くことでもない表現。
漫画家やイラストレーターたちは、子供のころ、ピカソの絵をゲラゲラ笑いながらみていたはずである。

驚くと、目玉が飛び出したり。怒ると顎がびょーんと突き出たり。
食べたいものがあると口の中から手が出てきたり。殴られると頭が曲がったり。
ひとの感情や、ひとがおかれた状況の表現において、自在であり、自由である。
いっさいのとらわれがない。

「おもしろい」とか「気持ちがよくあらわれている」とか、見る人がそう感じればいい。
自分が感じればいい。
ピカソは、ひとびとの意識を変えてしまったと思う。

Seated Woman with Yellow and Green Hat

Seated Woman with Yellow and Green Hat
posted by アートジョーカー at 11:07| Comment(0) | Pablo Picasso2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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