日本の森はたいてい山であるが、ヨーロッパの森は平地林がどこまでも続くイメージがある。
馬に乗って森を散策するという姿に、ヨーロッパの風景を感じる。
「馬上の女性は木を隠し、木は馬上の女性を隠す。しかし私たちの思考は見えるものと見えないものの両方があることを知覚している。思考を目に見えるものにするために私は絵を利用する」
-ルネ・マグリット
この絵は1枚の静止画ではなく、動画にして観ると、もっと面白いのかもしれない。
たとえば馬上の女性が森の中を移動していく。
この世界では、女性が木に隠れて見えなくなるだろうという鑑賞者の「予測」に反して、突如、木の前に姿を現す。
逆に木の間から見えるはずの女性や馬の体が消え、遠くの景色が見えたりと、常識破りの光景が連続する。
それは、恐ろしく遠近感の狂った、超立体的な映像となるに違いない。
既成の常識的な思考はリズムを壊され、全く新しいビジョンが見えてくるのかもしれない。
「白紙委任状」Le blanc-seing 1965年
ルネ・マグリット Rene Magritte 1898-1967年,ベルギー
ありがとうございます((+_+))