2006年06月25日

ゴッホ、グレーのフェルト帽の自画像

Self Portrait in Grey Felt HatSelf Portrait in Grey Felt Hat

日野日出志の怪奇漫画に「蔵六の奇病」というのがある。
体に奇妙な出来物が発生し、村を追われた蔵六は、ひとり山に入り絵を描き始める。
自らの体から出た膿で極彩色の絵を描き始める。

創造の情熱はどんな時にもやってくる。
情熱は体を突き破ってでも表に出てくるのかもしれない。

「僕は情熱の人だ。馬鹿げたこともするし、あとで後悔もする」
「こういう僕は危険人物と自覚するべきか。そうは思わない。この情熱を良い方向へむけるためにあらゆることを試してみることだ」-フィンセント・ファン・ゴッホ

1887年といえば、ゴッホがアルルへ行く前の年だが、その頃に描かれたこの自画像にも、すでに強烈な色彩世界の表出がみてとれる。
ゴッホの内面でたぎっていたマグマが噴出し始めたように感じる。
顔面の、ひとつひとつの細胞から高温の熱が棘のように鋭く噴き出てきて、空間に飛び散り、空間そのものを回転させている。
情熱の膿を周囲にまき散らしているかのようだ。

「グレーのフェルト帽の自画像」 1887年
フィンセント・ファン・ゴッホ  Vincent van Gogh 1853-1890年,オランダ


posted by アートジョーカー at 13:43| Comment(0) | Vincent van Gogh | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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