2006年03月25日

デ・キリコ、マネキンを想う

The Two Sisters (After de Chirico), 1982

デ・キリコは、動かず、沈黙する「人間のカタチ」にこだわった。
叩かれても蹴られても表情を変えない人形(ひとがた)に囚われた。
はじめはギリシャの彫像を好んで描いたが、のちにマネキンをさかんに描くようになる。
なにがデ・キリコをそうさせたのかはよくわからない。

或る怪奇小説に、こういうのがある。
物理的には、単なる一体のマネキンがあった。
ところが、見る人によって、どのような顔にも変化して映る。
ある人には別れた恋人の顔だったり、ある人には自分があやめた人間の顔だったりするという。

マネキンこそ、形而上絵画の最高の素材だったのかもしれない。


posted by アートジョーカー at 20:36| Comment(0) | Giorgio de Chirico | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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