2006年03月06日

セザンヌの冷めた目

セザンヌは同時代のだれよりも冷徹にものを観察した。
瞬間の「光の印象」を描くことより、もののカタチを凝視することを選んだ。
人間も、木も、石も、山も、あらゆるカタチが円筒、円錐、球に分類されうることをみつけた。

セザンヌは、まず、対象を幾何学的な目線でとらえる。
そして、その幾何学のパーツをどのように再構成すれば、もっとも美しくなるかを考える。
たとえば林檎であれば、それが幾つ、どこに、何と、どのようにあれば、美しいかを想う。

セザンヌは表面に表れている「客観」を疑う。ものの秩序、美しさの本質をもとめる。
結果、セザンヌの「主観」による観察がなされた時点で、不要なものはすべて取り除かれて、画面が再構成される。
遠近法は捨てられた。カタチと色の組み合わせによる、新しい3次元的な深度が生まれた。
ときに重力も無視した。
ありえない位置に林檎がのっかっていてもいいのである。

Milk Jug, Apples And Lemons



Milk Jug, Apples And Lemons
Cezanne, Paul



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posted by アートジョーカー at 05:32| Comment(0) | Paul Cezanne | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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