2006年03月16日

牛乳を注ぐ女、フェルメール

フェルメールは半分素人画家のはずなのに、贅沢な絵具を使っている。
ラピスラズリという高貴な石からうまれる青で、これを、フェルメールブルーと呼ぶ人もいるらしい。
この青い鉱石は、ピアジェなどの宝飾時計の文字盤に使われていたりする。
いろんな分子の組み合わされる過程で、或る奇跡が起こって、うまれたような青。

フェルメールの絵には光のあて方に謎があるらしいが、灰色の壁も、テーブルの木の色も、牛乳の白も、それを注ぐ女すら、すべてがこの青い色のために存在すると仮定してみる。

絵の中心にあるブルーの静かな響きを愉しむために。

フェルメール「牛乳を注ぐ女」原画同寸大【名画ドットネット】

ムンクの思春期とは?

ムンクの「マドンナ」にも衝撃を受けたが、これもある種、艶のある絵だと思う。
ムンクの画家としての一貫したテーマを「生への不安」とするなら、
この絵のサブテーマは「性への不安」ということかもしない。

「わたしは誰からも傷つけられやしないわ」

変わりゆく自分に戸惑い、こころに棘ができたのか、目に強い光が宿る。
思春期という妖怪じみた季節を、特有のタッチで描ききった傑作だと思う。

背後には、のちに「叫び」などで表現されるようなうねり、それも黒いうねりがみてとれる。
ムンクの得体の知れない「目」が、少女の背後にある、他人には見えないなにかを捉えたに違いない。

ムンク『思春期』 1894年頃

ムンク「思春期」P10号【名画ドットネット】
posted by アートジョーカー at 06:58| Comment(0) | Edvard Munch | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月15日

ダリの虎、進化する絵画

なんだろう、これは?

ダリ的なコラージュ世界、あるいは分解絵画世界なのだろうか?
勝手に解釈すると、これは絵画のなかに「映画」を持ち込んだようなイメージ。

虎を分解し、あらためてみると、威嚇するような体の意匠が凄い。
噛みついてくるような勢いがあり、獣臭までただよってきそうである。
度を越した迫力の中に、何かを襲って食うことでしか生きられない生物の哀しみすらある。

Cinquenta, Tigre Real
posted by アートジョーカー at 09:20| Comment(0) | Salvador Dali | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする