
これは、世界一有名な接吻の絵だといわれる。
接吻とは、もっとも激しい性のいとなみなのかもしれない。
身も世もなく合体してしまったふたりは、ひとつの官能的な肉塊となり、足下に宝石を溢れさせながら、全身から黄金の光を発散している。
しかし、崖っぷちのような場所で抱き合っているため、どこか危険なイメージもある。
男の衣裳には長方形の、女の衣裳には円形の、意味ありげな模様が散らされている。
それぞれ、男と女を象徴する形であるらしい。
「接吻」は、クリムトがウイーン分離派から決別したのちに開かれたクンストシャウ(国際美術展)に出品された。
煌びやかな官能に満ちたクリムトの装飾世界は「黄金様式」と呼ばれる。
日本の金屏風を彷彿とさせる雰囲気がある。
ビザンチン様式のモザイク画の影響を受けたともいわれる。
グスタフ・クリムト「接吻」 1908年頃
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