
「子はふたたび子宮の中へ戻りたがり、女はそれを受け入れることで、至上の愛が完成する」
とでも勝手に解釈したくなるような母子像。肌の匂いを求めあい、感じあう恍惚の時間。
クリムトは、ウィーン大学のフラスコ画を依頼された際、大学の象徴である、「知」というものに疑問を投げかける寓意を込めた絵を描いたという。そのことで批判を浴び、古典との「分離」を宣言した。
クリムトの手にかかると、「聖域」である母子像も、ひたすら官能に満ちたものになる。
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